新規のつもりでドメインを取得したが、実は以前、使われていたドメインだった。
これは私が実際に経験したことです。
新たな気持ちでブログを始めたのに、これでは、モチベーションも下がってしまいます。
こうしたことを防ぐため、新規ドメイン取得時の注意点と、「新規ドメイン」と「中古ドメイン」の見分け方について、事例を踏まえて解説します。
新規ドメインと中古ドメイン
独自ドメインは、お名前.com、ムームードメインなどドメイン取得業者のサイトで、希望するドメインを取得できるかどうかを調べます。
希望するドメインが取得可能であれば、契約をしてドメインを取得できます。
こうして取得したドメインは、新規ドメインだと思う方が多いと思いますが、実は過去に誰かが使っていた可能性があるのです。
私自身、独自ドメインでサイトをいくつか運営していて、何度もドメインを取得しましたが、全て新規ドメインに違いない思っていました。
一方、中古ドメインは、中古ドメイン販売サイトが存在するので、別ルートで購入するものと考えていました。
また、ドメイン取得業者のサイトでは、ドメインについての説明はありますが、「以前使われていない」といった説明は見つかりませんでした。
新規ドメインのはずが、サーチコンソールで大量エラー
私が実際に経験した例です。
新規ドメインを、お名前.comで取得し、ブログをスタートしましたが、スタートして約1週間後、突然、サーチコンソールで大量の除外、エラーが表示されました。
その時点で記事は3件しか投稿していませんでした。
カバレッジ>除外が4,240件
その内訳をみると
・クロールエラー → 3,706件
・見付かりませんでした(404) → 285件
・重複 → 89件
クロールエラーの内容は、
https://ドメイン/sphf/2011/0608/563.html
https://ドメイン/zqsp/jcqz/2011/1023/1930.htmlなど
覚えのないURLで、sphf、zqspといった不明な文字列や日付的なものが入ったものがほとんどでした。
URLのページを見ると、「ページが見つからない」と表示されました。
まっさらな状態でスタートしたつもりだったのに、4000件以上のエラーが出て、気持ち悪いので、サーチコンソールのフォーラムにこの件を質問してみました。
そして、何度かやりとりした中で、回答者の方が「中古ドメイン」の可能性があるとして、調べてくれました。
すると、2年ほど前に、このドメインが使われていたことが分かりました。
漢字ばかりの中国のサイトのようでした。
原因のサイトは今は存在していないので、時間が経過するとエラーは消えるはずですが、4000件以上と数が多いので、かなりの時間が必要だと思いました。
そのため、このドメインの使用はあきらめ、別のドメインを新規取得して、ブログ制作をゼロからやり直しました。
ドメイン取得会社からの回答~凍結後の新規取得について
今回のドメインについて「中古ドメインではないか?」と、お名前.comに質問を出したところ
- 該当のドメインは新規取得を完了している。
- 該当のドメインは中古ドメインとして登録されたものではない。
- ドメインは新規取得後、登録期限までに契約更新が行われなければ一定の猶予期間を経て凍結状態となる。
そして、凍結状態となって上で登録受付準備期間が明けると、空きドメインとして新規取得申請が可能になる。 - ドメイン管理事業者、ドメインの種類によっては、登録期限経過後、猶予期間が設けられていない場合もある。
との回答がありました。
よく理解できない部分もありますが、使われなくなって凍結状態となったドメインは、一定の期間を経て、新規取得が可能になるということだと思います。
別のドメイン会社ですが、SAKURAインターネットのサイトにドメインの廃止や凍結期間について説明がありました。
それによると、廃止が完了したドメインは、有効期限日から一定期間同じドメイン名を取得することができなくなるとのこと(凍結期間) 。
ドメインの種類によって凍結期間が違いますが、今回の件のドメインである、.comの凍結期間目安は約2カ月~2カ月半となっていました。
「新規ドメイン」「中古ドメイン」を調べる方法
Wayback Machineを使う
サーチコンソールの回答者が教えてくれたツールです。
このサイトは、過去に存在したサイトのスナップショットを保存しており、URLを入力すると、そのドメインの過去の姿をチェックすることができます。
今回、エラーが大量に出たサイトのURLを入力すると、上の画像のような結果となりました。
上部の西暦で、2018年のところに縦棒、カレンダーの8月4日に青い印が付いています。
2018年8月4日が、サイトのスナップショットが取得された日です。
サイトが存在していた期間は分かりませんが、少なくとも2018年8月4日には、該当のドメインが使用されていたようです。
Wayback Machine
まとめ
ドメインを、取得業者で新たに取得する方は、私のように中古かどうかは気にしない方も多いのではないでしょうか。
今回は、サイトをスタートしてすぐに気づいたので、それほどダメージはありませんでしたが、時間が経ってから問題に気づいてドメインを取り直すのは大変です。
ドメインパワー活用等のために中古ドメインを取得するケースもありますが、そうではなくて、新規ドメインを使う場合は、取得前に、以前使われていなかったかどうかをチェックしましょう。