個⼈でネットショップを開くことができる数多くのWebサービスがあり、特に初心者はどのサービスを選んだらよいか迷ってしまうと思います。
そうしたサービスの中で人気の高いBASEとSTORESは、どちらも初期費用や運営費用が無料でECショップを開設することができます。
また、簡単な設定でオシャレなネットショップを開設できるので、サイトに関する知識が少ない初心者にもおすすめです。
ここでは、BASEとSTORESを様々な観点から徹底比較しました。
「BASE」「STORES」とは
BASEとSTORESはともに、初心者でも簡単にネットショップを作ることができるサービスです。
管理画面なども使いやすく、誰でも設定や運用を行うことができます。
両サービスとも無料でネットショップを開設できますが、STORESは有料プランもあります。
どちらもアカウントを無料で作成できるので、実際に登録してどのようなサービスなのかチェックすることもできます。
以下、内容を各ポイントごとに比較します。
BASEとSTORES 各注目ポイントの比較
選ぶ判断材料として比重の高そうな注目のポイントを比較します。
月額費用の比較~どちらも無料でネットショップを開設できる。
BASEとSTORESはともに無料でネットショップを開設できます。
BASEとSTORESはともに無料でネットショップを開設できます。
STORESには有料プラン(スタンダード)もあります。
BASEは有料プランはありませんが、有料の拡張機能(アプリ)があります。
ショップ | BASE | STORES(フリー) | STORES(スタンダード) |
月額費用 | 0円 | 0円 | 1,980円(税別) |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
有料の拡張機能 (アプリ) |
有 | なし | なし |
BASEの有料の拡張機能は、BASEロゴ非表示(500円)と不正決済保証(980円から)があります。
それ以外に数多くの無料の拡張機能があります。
手数料と振込手数料の比較
ショップ | BASE | STORES (フリー) |
STORES (スタンダード) |
決裁手数料 | 6.6%+40円 | 5% | 3.6% |
振込手数料 | 250円 2万円未満の時、事務手数料 別途500円 |
275円 1万円未満の時、事務手数料 別途275円 |
275円 1万円未満の時、事務手数料 別途275円 |
手数料
手数料は、フリープラン、スタンダードプランのいずれもSTORESの方がお得です。
BASEの6.6%+40円に対してSTORESは5%
STORESはスタンダードプラン(月額1,980円)を利用すれば3.6%と更に安く、BASEのおよそ半分になります。
STORESは、月の売上が15万円(※)を超える場合はスタンダードプランの方がおすすめです。
(※注:12ヵ月まとめ払い割引適用の場合)
20,000円売上があった時の収入を比較
収入額 20,000円ー1,360円(販売手数料)ー250円(振込手数料)=18,390円
・販売手数料 20,000円×0.066+40円=1,360円
収入額 20,000円ー1,000円(販売手数料)ー275円(振込手数料)=18,725円
・販売手数料 20,000円×0.05=500円
収入額 20,000円ー720円(販売手数料)ー275円(振込手数料)=19,005円
・販売手数料 20,000円×0.36=720円
振込手数料
振込手数料は、2万円以上の場合はBASE、2万円未満の場合はSTORESが安いです。
(STORESのフリープランとスタンダートプランは同額です。)
振込手数料は売上金額によって変わってきます。
BASEが2万円未満の時に500円、STORESが1万円未満の時に275円の事務手数料が別途必要だからです。
1万円未満の時 STORESが200円安い
BASE 750円(振込手数料250円+事務手数料500円)
STORES 550円(振込手数料275円+事務手数料275円)
1万円以上2万円未満の時 STORESが475円安い
BASE 750円(振込手数料250円+事務手数料500円)
STORES 275円(振込手数料のみ)
2万円以上の時 BASEが25円安い
BASE 250円(振込手数料のみ)
STORES 275円(振込手数料のみ)
決済手段の種類の比較
決裁手段の種類は、STORESの方が多いです。
BASE | STORES (フリー) |
STORES (スタンダード) |
|
クレジットカード決済 | ◯ | 〇 | ◯ |
コンビニ決済 | ◯ | 〇 | ◯ |
代金引換 | ✕ | ✕ | ◯ |
銀行振込 | ◯ | 〇 | ◯ |
キャリア決済 | ◯ | 〇 | ◯ |
PayPal | ◯ | 〇 | ◯ |
Amazon Pay | ✕ | ✕ | ◯ |
楽天ペイ | ✕ | 〇 | ◯ |
後払い | ◯ | 〇 | ◯ |
BASE、STORESともに、基本的な決済手段に対応していますが、STORESの方が決済手段の種類が多いです。
BASEが6種類、STORESのフリープランが7種類、スタンダードプランが9種類に対応しています。
入金スピードの比較
入金スピードはBASEの方が早いです。
BASE | 振込申請をした日から10営業日(土日祝除く)で指定口座に振り込まれます。 |
STORES | 当月末締めの翌月末払 |
入金スピードはBASEが圧倒的に早いです。
STORESの場合は、早くても1カ月後、最長で2カ月後になります。
また、BASE、STORESともに入金を早めるオプションがあります。
BASEの「お急ぎ振込」
振込までの期間を最短翌営業日に短縮できる機能。
振込申請が必要で、申請金額の1.5%の手数料がかかります。
BASEの「スピードキャッシュ」
売上入金の申請をすると、その日の翌日に売上が振り込まれるオプション。
別途3.5%の手数料がかかります。
クレカ決済の審査の有無
BASEはクレカ決済の審査がなく、すぐに導入できます。
STORESは審査があり、結果がでるまで、およそ10営業日かかります。
BASEは審査なし
BASEが決済を請け負う仕組みとなっているため、審査がなく、すぐにクレカ決済を導入できます。
STORESは審査がある
申請後、審査結果がでるまで、およそ10営業日かかります。
また、審査通過後の申請内容修正をする場合、再申請となり、手続きにはおよそ2ヶ月前後の期間がかかる場合があります。
審査が不通過の場合は、ストアでの決済方法として、クレジットカード決済を設定できなくなります。
結果が不通過の場合は、「再申請」はできません。
BASEと比べるとクレカ決済のハードルが高いです。
BASEとSTORES その他のポイントの比較
デザインの種類等の比較
テンプレートはSTORESの方が豊富。デザインのカスタマイズ性はBASEの方が上。
BASE | STORES | |
デザインの種類 | 無料テンプレート11種類、 有料50種類以上 |
48種類のテンプレート |
HTML・CSSによる編集 | 可能 | できない |
その他 | ショップの利便性やデザイン性を高める、「デザインパーツ」という機能がある。(一部有料) |
動画・バナー・ランキング・ニュース・カテゴリなどのパーツ配置や編集ができる「パーツエディター」という機能がある。 |
機能の比較
それぞれ独自の機能が数多くあり、機能の比較は難しいです。
自分に必要な機能があるか、使いやすそうかなど、必要や好みに応じて判断しましょう。
BASEの機能
BASEはAppsというアプリを追加することによって、機能を拡張することができます。
BASEで人気のアプリ
- SEO設定
「検索キーワード」と「説明文」を設定して検索エンジン対策ができます。 - 送料詳細設定
国内外の地域に合わせた送料を商品ごとに設定。「◯円以上で送料無料」といった設定も可能です。 - カテゴリ管理
商品カテゴリを管理することで、特定商品にたどりつきやすくなります。 - Blog
ネットショップの売上アップに有効なブログを簡単に作成して、公開をすることができます。 - ラベル
一押し商品、新商品、セール等を現すラベルを貼付し、注目度をアップできます。 - メッセージ
お客様とショップ上でやり取りが可能なメッセージ機能を設置できます。
BASEのユニークなアプリ
BASEでは、Tシャツやスマホケースなどオリジナル商品を画像データ等をアップロードするだけで販売することができます。受発注方式となるので在庫リスクはありません。
商品の作成アプリ
- Tシャツ作成
写真や画像などをアップロードするだけでオリジナルTシャツを作成し販売することができます。 - スマホケース作成
写真、画像などをアップロードするだけでオリジナルのスマホケースを作成し販売することができます。 - pixivFACTORY (ピクシブファクトリー)
好きなイラストや画像でオリジナル商品を作成、販売できます。 - monomy
ハンドメイドでアクセサリーを作り、販売できます。
他の商品作成アプリもあります。
STORESの機能
STORESはアドオンというものを追加していくことにより、機能を拡張したり追加していくことができます。
STORESで人気の機能
- Instagram販売連携機能
自身のInstagramアカウントでの投稿に、STORESで販売している商品の情報をタグ付けすることができる機能です。 - 送料詳細設定
送料を細かく設定できる機能です。
例えば、商品ごとに発送手段を選択して料金を変える。発送料金を地域別に設定するなど。 - アクセス解析
日々、どれくらいの人がショップに来ているかを計測する機能 。 - オーダーCSV出力
オーダー情報を一括でCSV形式にてデータ出力する機能。
データを使って、配送の時間に一括で情報を閲覧したり、実際に販売された商品はどのような商品が多かったかなどの分析ができます。 - トップページ機能
ストアのTOPページをカスタマイズできる機能。
キャンペーン情報を目立たせたバナーをつける、商品販売ランキングを載せるなど、ストアのTOPページの見栄えをカスタマイズできます。
STORESのユニークな機能
- メールマガジン機能
購入者や会員に対してメールマガジンを配信できます。 - クーポン
セールの割引クーポンなどを発行できます。 - note for shopping
noteの記事内にurlを貼るだけで、アイテムの紹介がかんたんにできます。
他にも数多くの機能があります。
使用できるドメインを比較
ドメインの選択肢は無料の場合、BASEが11種類、STORESが1種類の選択肢と、BASEの方が多いです。
STORESはスタンダードプランだと無料で独自ドメイン(選択肢は3種類)が使えます。
また、BASEは外部サービスで取得したドメインを利用できます。
BASEで使えるドメイン
無料で使用できるドメイン
BASEでは11種類のドメインが無料で利用できます。
無料で利用できるドメイン
◯◯◯は任意の文字列
- ◯◯◯.thebase.in
- ◯◯◯.base.shop
- ◯◯◯.shopselect.net
- ◯◯◯.base.ec
- ◯◯◯.theshop.jp
- ◯◯◯.handcrafted.jp
- ◯◯◯.fashionstore.jp
- ◯◯◯.buyshop.jp
- ◯◯◯.supersale.jp
- ◯◯◯.official.ec
- ◯◯◯.kawaiishop.jp
独自ドメインは外部サービスでのドメイン取得が必要
BASEでは、独自ドメインを使用できますが、外部のドメイン取得サービスでドメインを取得しなければなりません。
STORESで使えるドメイン
無料で使用できるドメイン
STORESで無料で使用できるドメインの選択肢は1つだけです。
STORESで作ったネットショップであることがはっきりと分かります。
◯◯◯.stores.jp
独自ドメインはスタンダードプランだと無料で利用できる
スタンダードプランで利用できる独自ドメイン
◯◯◯は任意の文字列
- ◯◯◯.com
- ◯◯◯.net
- ◯◯◯.shop
外部で取得したドメインは利用できません。
結局どちらがおすすめか?
- 手数料を抑えたい方は、STORESがおすすめ
- 資金繰りなどの関係で入金を早くしたいという方は、BASEがおすすめ
- Tシャツやスマホケースなどの小物を作成して販売したいという方は、STORESがおすすめ
- 月の売上が20万円以上の方はSTORESのスタンダードプランがおすすめ。
初心者の方には、BASE、STORESどちらもおすすめですが、どこにポイントを置くかによって変わってきます。
また、デザインや機能、使いやすさは実際に使って見ないと分からないので、両方に無料で登録してみて試してみるのもおすすめです。
参考リンク