グローバル展開しているビジネスやインバウンド(訪日外国人)向けの多言語サイトにおすすめの国産WordPressテーマをご紹介します。
多言語対応のテーマには、言語切り替えリンクや言語アノテーションタグの出力などの機能が実装されています。
だだ、対応テーマを使うだけで、多言語対応できるわけではありません。
基本的には、それぞれの言語ごとにWordPressをインストールしなければならないなど、通常のサイトより多少手間がかかることを理解しておく必要があります。
多言語対応仕様の国産WordPressテーマは限られていますが、この記事では、その中からいくつかをご紹介します。
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WordPressの多言語サイトを作るには
この記事では、以下③のテーマを紹介しますが、WordPressの多言語サイトを作るには、一般的にどのような方法があるかお伝えします。
- マルチサイトで多言語化する
- 多言語プラグインを使う
- 多言語対応のWordPressテーマを選ぶ
①マルチサイトで多言語化する
マルチサイトとは、1つのWordPressで複数のサイトを作成・運用することです。
データベースも1つだけ使います。
方法は、サブドメインやサブディレクトリにWordPressをインストールし、それぞれ別々の言語でサイトを作成。WordPressのマルチサイト機能を使って多言語化します。
マルチサイト機能はデフォルトでは無効化されており、これを使うには、ある程度の知識が必要です。
方法 | 例 |
---|---|
サブドメイン | ja.example.com en.example.com |
サブディレクトリ | example.com/ja example.com/en |
②多言語プラグインを使う
Bogo(日本製)、Polylang(海外製)といった多言語化プラグインを使って多言語化する方法です。
これら2つのプラグインは無料で利用でき(Polylangは有料版もあり)、言語スイッチャー、言語別コンテンツ作成等の機能があります。
WordPressのインストールは1つで済みます。
手軽に導入できる方法ですが、設定やカスタマイズなどある程度の手間がかかります。
③多言語対応のWordPressテーマを選ぶ
多言語対応のWordPressテーマは、言語スイッチャー、言語アノテーションタグの出力機能が実装されているものが多いです。
ただ、サブドメインやサブディレクトリを使って、言語ごとにWordPressをインストールして切り替える仕様のものが多いです。
今回ご紹介するテーマも全てそのような仕様となっています。
多言語対応のおすすめ日本語WordPressテーマ3選
多言語対応のおすすめ日本語WordPressテーマ3選をご紹介します。
テーマ | 特徴 | 価格(税込) |
---|---|---|
TCD TOKI | 日本らしさを追求したインバウンドメディアを構築 | 32,800円 |
Emanon Premium | 集客を意識した機能が充実 | 27,800円 |
LIQUID CORPORATE | WordPress公式有料サポートテーマ | 16,280円 |
「TCD TOKI」日本らしさを追求したインバウンドメディアを構築
TCD「TOKI」は世界に発信できるインバウンドメディアをイメージしてつくられたWordPressテーマです。
トップページでは、サイトを初めて訪れたユーザーにだけ見せるウェルカムページで、日本語か英語を選ぶページを表示することも可能です。
また、言語、地域差を問わないオールマイティなデザインになっており、統一感のあるサイトが構築できます。
公式ページには、日本語と英語で切り替えることができるデモサイトもあります。
- 多言語サイト用の言語リンク設定を標準で実装。
- 言語アノテーションタグの設定がTCDテーマオプション内で完結。
日本の文化を魅力的に、効果的にアピールするための機能が豊富で、旅館・温泉等の和風サイトをはじめ、幅広いジャンルで利用できます。
絞り込み検索機能も実装されている多機能なテーマです。
名称 | ワードプレステーマ「TOKI」(TCD069) |
価格 | 36,080円(税込) |
購入 | 買い切り |
ライセンス | 複数のサイトで使用可能 / 制作代行には特別ライセンス契約が必要 |
- オリジナルの国旗アイコン使用にも対応したマルチ言語リンク表示機能
- 動画や、スライダー、カールセルスライダー、検索フォームなど機能満載のトップページヘッダー
- 詳細な絞り込み設定ができる高性能な検索機能を実装
- 目的のコンテンツがすぐに見つかる2タイプのメガメニュー実装
- 動画背景、ロゴ画像表示に対応したウェルカムページ機能
- 店の効果的なPRに役立つオリジナルのカスタム投稿タイプ「お店」「知る」「学ぶ」を実装
- サイトの枠組みを構築するテーマオプション、コンテンツビルダーで簡単にサイトを作成できる
TCDでは、「TOKI」以外にも多言語対応テーマがある
TCDによると、TCDシリーズの多言語対応テーマは以下の10テーマです。
多言語対応ではあるものの、上記の「TOKI」のような機能があるとは限りません。
TCDの多言語対応テーマ(リリースが新しい順)
テーマ | 特徴 | 価格(税込) | 公式サイト |
---|---|---|---|
Beyond(TCD094) | チャートとグラフを駆使した企業サイトを制作 | 43,780円 | 公式サイト |
HORIZON(TCD093) | 横スクロール対応の美しいテーマ | 37,180円 | 公式サイト |
TENJIKU(TCD091) | 写真映えして高級感のあるサイトを構築 | 37,180円 | 公式サイト |
meets(TCD086) | トラベルサイト構築用テーマ | 28,380円 | 公式サイト |
ANTHEM(TCD083) | 集客からセールスまでの施策をパッケージ化 | 37,180円 | 公式サイト |
Tree(TCD081) | 飲食店等の集客に強いテーマ | 28,380円 | 公式サイト |
HAKU(TCD080) | 海外に発信する和のテーマ | 32,780円 | 公式サイト |
MIKADO(TCD071) | 美しい日本を表現するための要素が満載 | 37,180円 | 公式サイト |
TOKI(TCD069) | 世界向けインバウンドメディアを構築 | 36,080円 | 公式サイト |
NANO(TCD065) | BtoB向けコーポレートサイト用テーマ | 38,280円 | 公式サイト |
「Emanon Premium」集客を意識した機能が充実
Emanon Premiumは、ビジネス向けのブログや企業サイト向けに設計されたEmanonシリーズのWordPressテーマです。
同じシリーズのEmanon Businessの機能をさらに充実させた高機能のテーマです。Emanon Businessでは有料となっているプラグインが同包されています。
- 多言語機能は、最大6言語に対応
- 多言語サイト用の切り替えボタンを標準で実装
- 言語アノテーションタグ出力
フロントページ設定機能に加え、デザインパターンが用意されており、各項目に画像とテキストを入力するだけで洗練されたフロントページが簡単に制作出来ます。
様々な用途に応じたカスタム投稿ページが実装され、効率的に集客を意識したコンテンツを作成できます。
名称 | ワードプレステーマ「Emanon Premium」 |
価格 | 27,800円(税込) |
購入 | 買い切り |
ライセンス | 100%GPL(複数のサイトで使用可能) |
- 多言語サイト用の切り替えボタンを実装
- 設定機能による簡単な操作でレイアウト変更が容易
- 3種類のCTAがあり、外部のメルマガ配信ツールと連動できるCTAを実装
- お知らせ、セミナー告知、資料請求、セールス用ランディングページ、商品紹介や事例紹介、求人情報ページを作成するカスタム投稿ページ機能で、用途別ページ作成ができる
- 6種類のファーストビューデザインパターンあり
「LIQUID CORPORATE」多言語化可能な高品質企業サイト
LIQUID CORPORATEは、「LIQUID PRESS」シリーズの一つです。
「LIQUID PRESS」は、日本では数少ないWordPress公式有料サポートテーマに選ばれています。
LIQUID CORPORATEは、コーポレートサイト(企業サイト)用テーマで、幅広いジャンルに利用できます。
ブロックエディター対応で、直観的にサイトを構築することができます。
- 多言語機能は、最大3言語に対応
- 多言語サイト用の切り替えボタンを標準で実装
- 言語アノテーションタグ出力
名称 | ワードプレステーマ「LIQUID CORPORATE」 |
価格 | 16,280円(税込) |
購入 | 買い切り(全商品使い放題のサブスクリプション型購入も有) |
ライセンス | 100%GPL(複数のサイトで使用可能) |
- 多言語サイト用の切り替えボタンを標準で実装
- シンプルで洗練されたデザイン
- ブロックエディター対応で、直観的にサイトを構築することができる
- ブロックのスタイルが充実
- ブロックを拡張できるプラグイン「LIQUID BLOCKS」で効率的にページを作成できる
- トップページに会社情報やコンテンツを簡単に配置できる
まとめ
今回ご紹介したテーマは、多言語化については、ほぼ同様の機能を実装しています。
後は、サイトのジャンルや目的、価格等を比較してテーマを選択するとよいと思います。
先にも書きましたが、対応テーマを使ったとしても、多言語化は通常のサイトと比べて手間がかかることに注意した上で、始めることが大切だと思います。